アスナル金山、予定していた2028年2月に閉鎖を2036年3月末まで延期

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 名古屋市は10日、金山駅周辺で進めている再開発計画を見直すと発表した。
 2028年2月に閉鎖予定だった商業施設「アスナル金山」について、営業期間を2036年3月末まで延長する方針を明らかにし、昨今の工事費高騰などを受け、事業化に向けたさらなる検討や関係者との調整に時間を要すると判断した。

 金山駅はJR、名鉄、市営地下鉄が乗り入れる中部圏有数の交通結節点で、1日あたり約40万人が利用する主要駅で、市は当初、アスナル金山を閉鎖したうえで跡地に新たな劇場を含む複合施設を整備し、2032年度から事業着手を目指す計画を示していたが、スケジュールの再検討を迫られることになった。

 一方、アスナル北側に位置する「Niterra日本特殊陶業市民会館」は2028年3月末で閉館し、建て替えを実施する予定で、跡地には第1・第2ホールを備えた新たな劇場を整備し、古沢公園と一体的に活用することで、文化芸術の総合的な交流拠点を形成する。
 屋外のオープンスペースを確保し、誰もが気軽に立ち寄れる開かれた施設を目指す。

 再整備では、金山総合駅から古沢公園へとつながる南北動線を「シンボル軸」と位置づけ、車線減少や歩道拡幅を行うほか、歩行者利便増進道路(いわゆる「ほこみち」)制度を活用して歩行者空間を拡充する。沿道建物の低層部への店舗誘導などにより、回遊性と滞在性の向上を図る考えだ。

 また、駅前広場や連絡通路を活用したイベント開催、バスターミナルの再整備、地下空間の有効活用も検討し、国内外からの来訪者への情報発信機能の強化や、大規模災害時の帰宅困難者対策の充実など、多様な都市機能の導入も視野に入れる。

 今回の再開発は、アスナル金山の定期借地期間の終了を見据えるとともに、来訪者の行動範囲が駅周辺にとどまりがちな現状を改善する狙いがあり、2027年のリニア中央新幹線開業を契機に名古屋駅前や栄地区で大規模開発が進む中、金山エリアのさらなる魅力向上が課題となっている。

 市は「人・文化・芸術とともに育つまち」をコンセプトに掲げ、将来ビジョン「金山まちづくりビジョン―Playable Kanayama―」に基づき、地域住民や事業者と連携した持続的なまちづくりを進めていくとしている。

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